パスカルの三角形に隠された秘密を探そう

パスカルの三角形に隠された秘密を探そう

パスカル図形算数算数塾

算楽塾では無料体験授業・オンライン相談を受け付けております。お気軽にどうぞ。

こんにちは。
講師の平間です。

皆さんは、ただ数字を足していくだけで、
目の前に幾何学的で美しい模様が現れる不思議な体験をしたことがありますか?

算楽塾の小学生高学年クラス(オンライン)では、算数のピラミッドとも呼ばれる
パスカルの三角形」をテーマに、計算の先にある驚きの世界をみんなで探究しました。

授業テーマの説明

パスカルの三角形(さんかくけい)とは

「パスカルの三角形」とは、ある簡単なルールに従って数字を並べていくことで作られる、
三角形の形をした数字の表のことです。

17世紀のフランスの数学者ブレーズ・パスカルにちなんで名付けられましたが、
実はそれよりもずっと昔から研究されてきた、歴史の深い数字のパズルです。

最古の文献はインドの数学者ピンガラが書いたとされるサンスクリットの詩集にあるとされています。
中国でも11世紀に賈憲(かけん)、13世紀に楊輝(ようき)がこの三角形を研究しており、
中国では「楊輝三角形」と呼ばれていました。

パスカルの三角形のルール

ブレーズ・パスカルってどんな人?
―― 算楽塾ラボ所長・島上直人先生の教材『数学者への道』No.23より ――

パスカルは1623年、フランスのクレルモン・フェランで生まれました。

少年パスカルは、父から数学ではなくラテン語とギリシャ語を習わされていました。
ところがある日、「幾何学とはどんな学問か」と父に尋ね、
「図形を正確にかき、図形のなかのいろいろな部分の関係をみつける方法だ」
という答えを聞いた途端、好奇心に火がついてしまいます。

父が息子の部屋をのぞいてみると、遊んでいると思ったパスカルが、
三角形をかきながら一所懸命に考え込んでいました。
すでに自分の頭の中で、公理や定義を構築し、幾何学を組み立てていたのです。
驚いた父は、ついにユークリッドの『原論(げんろん)』を読むことを許しました。
このとき、パスカルはわずか12歳でした。

1654年、馬車に乗車中に事故にあって意識不明となりますが、一命をとりとめます。
助かったのは神のお陰と考えたパスカルは学問をやめ、修道院に住み込むようになります。
ここで書き残したのが「パンセ」であり、死後に出版されました。

「人間はひとくきの葦(あし)にすぎず、自然の中で最も弱いものである。しかし、考える葦である」

この有名な言葉は、その『パンセ』の中に残されたものです。

授業で扱う内容

算数のピラミッドを組み立てよう

パスカルの三角形の作り方はとてもシンプルです。

  • 一番上(0段目)に「1」を書く。
  • その下の段からは、両端に「1」を書く。
  • 間の数字は「上の段の隣り合う2つの数字を足した数」を書く。

授業では、このルールを使って、
塾生のみんなに16段目まで巨大な三角形を自力で書いてもらいました。

数字が3桁、4桁と大きくなるにつれ、集中力が高まっていく様子

段が進むごとに数字はどんどん大きくなり、後半は4桁の計算も登場します。
ここで役に立つのが「対称性(たいしょうせい)」の活用です。
パスカルの三角形は左右が鏡合わせになっているため、
片側の計算が終われば、もう片方は計算する必要がありません。
計算の手間が実質半分になるだけでなく、左右で異なる数字が出てきたときに
「どこかでミスした!」とすぐ気づける、チェック機能にもなります。

隠された法則を探そう

完成した三角形をよく見ると、いくつもの「隠れた法則」が眠っています。
たとえば、各段の数字を横にすべて足すと――

1段目:1+1=2
2段目:1+2+1=4
3段目:1+3+3+1=8
4段目:1+4+6+4+1=16

2、4、8、16……そう、「2のn乗」になっているのです!授業では、
他にも子どもたちが気づいたことを発表し合いました。
皆さんも三角形の中に、何か面白い法則を見つけられますか?
気づいたことがあれば、ぜひ算楽塾LINEで教えてください!

奇数(きすう)と偶数(ぐうすう)の塗り分け

三角形が完成した後は、数字の「性質」に注目しました。
「2で割り切れるか(偶数)・割り切れないか(奇数)」を確認しながら、
すべての奇数に色を塗っていくミッションに挑戦です。

すると、数字の表だったものが、
突如として「小さな三角形がいくつも組み合わさった不思議な幾何学模様」へと姿を変えました。

奇数を塗ることで、算数の世界に隠れていたアートが姿を現す様子

全体と同じ形が隠れている?「フラクタル」の発見

この模様の正体は、「シェルピンスキーの三角形」というフラクタル図形です。
フラクタルとは、図形の一部を拡大しても全体と同じ形が現れる、
不思議な「自己相似(じこそうじ)」の性質を持つ図形のことです。

自分たちの手で数字を計算し、丁寧に塗り分けた図形の中に、
こんなに高度な数学的概念が隠れていた――
その驚きの声が、授業中に響き渡りました。

さらに、3の倍数・5の倍数・9の倍数で塗り分けると、それぞれ異なる美しい模様が生まれます。
数字の「性質」が、こんな形で「見える」ようになるとは、算数の奥深さを感じる瞬間です。

算楽塾としての授業のねらい

「計算」を「発見」の旅に変える

単なる計算練習は退屈に感じがちですが、その計算の先に
「美しい秩序」や「未知の図形」が待っているとしたらどうでしょうか。

算楽塾では、足し算や奇数・偶数の判別といった基礎的な学習を、
宝探しのような「探究」へと昇華させることを大切にしています。

12歳のパスカルが、誰に教えられるでもなく、
部屋でひとり図形を描きながら「なぜ?」を追いかけていたように。
算楽塾の子どもたちにも、そんな時間を持ってほしいのです。

体験が「考える喜び」を定着させる

自分の手で16段目まで書き上げ、対称性を利用して効率化を考え、
一つひとつ丁寧に色を塗るという「身体的な体験」は、
知識を「一生モノのエピソード記憶」へと変えてくれます。

脳科学の観点からも、自力で「わかった!」と感じた瞬間に脳は快の信号を出し、
その学びを長期記憶として定着させます。
「なぜ自然はこの形を選んだの?」という問いを自ら立て、粘り強く答えを探求する。
このプロセスこそが、これからの時代を生き抜く「考える力」の原動力になると信じています。

「わからなくていい。それが、考える力の始まりだ。」


算楽塾では無料体験授業・オンライン相談を受け付けております。お気軽にどうぞ。

LINEで簡単に
お問い合わせ頂けます!
公式LINE 友達追加