エリック・ディメインの一刀切り〜どんな図形も一刀両断!?〜

エリック・ディメインの一刀切り〜どんな図形も一刀両断!?〜

オンラインクラス授業風景

みなさん、こんにちは!

今日は、算楽塾の授業レポートをお届けします!

一枚の紙とハサミが、数学の入り口になる

「ハサミで一回切るだけで、どんな図形でも作れる」

—— そう聞いたら、どう思いますか?

信じられないようなこの話が、数学的に証明されています。
今回の授業では、「一刀切り(いっとうぎり)」を題材に、折り紙と図形の不思議を体験しました。

一刀切り(一刀両断)とは

「一刀切り」とは、1枚の紙を何度か折り、最後にハサミで一直線に1回だけ切ることで、さまざまな図形を切り出す技です。

江戸時代から日本で研究されてきた数学のテーマでもあります。近年、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)の数学者エリック・ディメイン(Erik Demaine)が、「一刀切りでどんな多角形でも作ることができる」ことを数学的に証明し、世界的な注目を集めました。

授業内容

今回の目標:正方形・三角形・星形など、好きな図形を切り出す

用意するもの:折り紙・白い紙、ハサミ、ペン、定規、コンパス

ルール:切るのは1回だけ・直線に切る

1|一刀切りとは何か

1枚の紙を折りたたみ、ハサミで一直線に1回だけ切る。広げると、不思議な形が現れる —— これが一刀切りです。

「紙を上手に折れば、1回の直線カットで複雑な形が作れる」——この直感に反した事実こそが、一刀切りの魅力です。

2|エリック・ディメインの人物像

エリック・ディメイン(Erik Demaine, 1981年〜)は、カナダ出身の数学者・計算機科学者です。

彼の経歴は驚くべきもので、10代のころから数学者として著名な存在でした。そして20歳でMIT(マサチューセッツ工科大学)の准教授に就任——史上最年少での就任として記録されています。

ディメインが特に注目を集めたのは、折り紙と数学を結びつけた研究です。「どんな多角形も、紙を適切に折りたたんで1回切れば作れる」という定理(一刀切り定理)を数学的に証明したことで、「折り紙数学(Origami Mathematics)」という新しい分野の第一人者となりました。

彼のお父さんも研究者で、幼いころからスパルタ式ではなく折り紙で数学を教えるという環境で育ちました。それが「遊びの中に数学がある」という彼のスタイルの原点になっています。

📷 写真①:エリック・ディメインの研究作品。折り紙と数学が融合した芸術的な立体造形。

3|一刀切りの数学的な仕組み:角の二等分線

なぜ折りたたむだけで、1回の直線カットが複雑な形になるのでしょうか。
そこには、「角の二等分線」という数学の考え方が隠れています。

【角の二等分線とは】
角をちょうど半分に分ける直線のこと。この線で折ると、両側の辺がぴったり重なります。

【一刀切りに使う手順】

  1. 切り出したい図形の各辺を重ねるように折る。
  2. 各角の角の二等分線で折れば、隣り合う辺が重なる。
  3. すべての辺が重なった状態で、1回直線に切る
  4. 広げると、もとの図形が現れる。

この「辺を重ねるために角の二等分線で折る」という発想が、一刀切りの核心です。

4|実際に体験:正方形・折れ線・五芒星に挑戦

授業では、3つの課題に取り組みました。

課題①:正方形を一刀切りする

白い紙に正方形を描き、1回のカットで切り出します。対角線で折ることで、すべての辺が重なり、一番シンプルな切り方で正方形が完成します。

課題②:折れ線(直線が2本つながった形)を一刀切りする

角度のついた折れ線を1回で切る練習です。線と線がぴったり重なるように折ることで、1回のカットで両方の方向を同時に切ることができます。

課題③:五芒星(星型)を一刀切りする

授業のクライマックスは、五芒星(☆)への挑戦です。5つの角それぞれの二等分線で折り重ねていき、最後に1回切ると——広げたとき、きれいな星型が現れます。

算楽塾としての授業のねらい

① 「折る・切る・広げる」という体験で、図形の性質を身体で覚える

角の二等分線・垂線・合同といった図形の概念は、
教科書で説明を読むだけでは実感しにくいものです。

今回の授業では、実際に手を動かして折り・切り・広げることで、
「なぜそこで折ると辺が重なるのか」を体験的に理解することを目指しました。

この体験がエピソード記憶として残り、中学・高校の図形学習の土台となります。

② 「どうすれば1回で切れるか」という問いを通じて、論理的思考を育てる

一刀切りは、ゴールから逆算して考える問題です。

「こんな形を作りたい → どう折ればいいか → 角の二等分線で折る」という思考の流れは、
算数・数学における問題解決の基本的なプロセスそのものです。

③ 数学と遊びの境界をなくす

折り紙・ハサミ・紙——これらは「遊び道具」のように見えますが、
実はその中に深い数学が潜んでいます。

エリック・ディメインという現役の数学者が、折り紙から世界的な研究を生み出している事実は、
子どもたちに「数学はどこにでもある」「楽しいことの中に数学がある」というメッセージを届けてくれます。

算楽塾では、この感覚を大切にしています。

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算楽塾では、算数を楽しみ・苦手意識をなくすことを大切に、さまざまな授業を行なっています。

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