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記憶する為に、体験して学ぶ
みなさん、こんにちは、高学年、オンラインクラス担当のオカノです。
先日、記憶についての書籍を読む機会がありました。脳科学の分野の書籍でしたが、
「記憶」というものが、大きく分けると、下のような3種類に分類されるというものでした。
- 感覚記憶
最も保持期間が短い記憶で、瞬間的に保持される。
外から受けた刺激を無意識の中で感覚記憶としてして、その中で意識を向けたものが短期記憶になる。 - 短期記憶
短い期間の間に消去される記憶。
脳は大切な記憶とそうでない記憶を判別して、重要と感じていない記憶を忘れる働きがある。
その忘れられてしまう記憶が短期記憶になる。 - 長期記憶
記憶が固定化され、長期的に保持される記憶。
※厳密には違っている可能性もある為、興味がある方は脳科学について学んでみてください。
この書籍を読んでいて、
「覚えていたい記憶も忘れてしまうことがある。」のが大多数の人間なのだということがまず、感じました。
エピソード記憶と学び方
長期記憶の中に、エピソード記憶というものがあるそうです。
経験についての個人的な記憶は、エピソードとして長期的に残りやすいということです。
子供の頃に体験した思い出を大人になっても語ることができるのは、このエピソード記憶によるものですね。
例えば、学生時代に学んだ歴史の年表などは、覚えていたいと思っていたはずなのに、多くを忘れてしまっています。
数学も同じように、覚えていたいことも忘れてしまうことは多々あると思います。
算楽塾では、学んだことを一生活かせる授業を目指しています。
ただ覚えるのではなく、体験して思い出(エピソード)にして記憶してもらうことで長期的な記憶、本質を捉える考え方として学びにつなげる授業です。
体験型授業 ~エラトステネスの篩から素数を体験して学ぶ~
エラトステネスの篩(ふるい)とは
素数を探し方として、紀元前200年ごろにエラトステネスという人物によって考えられた、エラトステネスの篩という方法があります。
これは素数を効率的に探す方法として、数学者の中では認知されているものですが、授業で触れている学校はほとんどないものです。
授業での取り扱う
今回の授業、エラトステネスの篩を使い、100以下の素数を洗い出すというものです。
授業展開は以下の様になりました。
- 素数とは
- エラトステネスの人物像
- エラトステネスの篩とは
- エラトステネスの篩を実際に用いて100以下の素数を探す。
素数を学ぶ
エラトステネスの篩を学ぶ上で、まず、素数について理解します。
「1と自分自身でしか割り切ることのできない、1以外の数」
という言葉だけでなく、子どもたちが主体となって、実際の数字をあげることで、考える癖をつけます。
歴史的観点、エラトステネスの人物像から、数学に興味を持たせる
エラトステネスの人物像や、功績をあげ、それらが現代社会にどの様に活かされてきたかを、学ぶことで、数学と、社会や歴史が結びついているという多角的視点で物事を捉える考え方を育んでいます。
エラトステネスの篩を実際に行い、体験する
実際にエラトステネスの古いを体験することで、記憶に残る授業を行います。
エラトステネスの篩の工程
STEP1 1を消す
STEP2 2の倍数を消す
STEP3 3の倍数を消す
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STEP1から、残ったものの中で一番小さい数を素数と判定して、倍数を消すという作業を繰り返す。
ことで素数を効率的に判定していく
算楽塾の在り方
算楽塾では、「素数はどういうものか」ということを教えるのではなく、実際に表をつくって、エラトステネスの篩を体験し、学ぶ事で長期的な記憶になるよう工夫しています。
効率的な学習方法ではないかもしれませんが、長期的に考えた時に、この体験が確実な知識としてさまざまな場面で活用される機会は多いと考えています。
そのような思いから、授業では「体験」を大切にしています。
是非、一度「体験型授業」に参加していただき、数学を学ぶ上で「大切なもの」を感じていただきたいです。