トランプと算数 2 確率


小学生低学年STEAMクラスの担当 西村です。

小学2年生のA君と、幼稚園年長のB君の二人との授業です。

前回はトランプを使って神経衰弱をしました。

なんとなく位置の表し方が伝わったかな、と思います。

今回もトランプを使いますが、今回の目標は「期待値」

裏が赤いトランプと青いトランプを用意しました。

それぞれ、1~5のカード、20枚を用意します。

赤いトランプは、1が出たら当たりでコインを5枚もらえます。①の山とします。

青いトランプは赤いマーク(ハート、ダイヤ)が出たら、当たりでコインを3枚もらえます。こちらを②の山とします。

どちらの山も、カードを1回引いたら、山に戻してきります。それを5回繰り返して、コインが多い方が勝ちです。山は一度決めたら変えられません。

どっちを選びますか?

二人とも②の山を選んだので、5回引いてもらいました。

結果は、二人とも5回中3回当たりでひきわけでした。

せっかくなので、①の山でもやってもらいました。

これは、A君が3回当てて、B君が1回当てたので、A君の勝ちでした。

途中で、B君がコインの枚数の差を計算していたのがほほえましかったです。引き算もできるんだな~と感心しました。

どっちの方が当たりやすいかという点で見ると、②の山の方が確率2分の1で当たりやすい、ということになるのですが、こういう授業をすると、必ず確率を無視したような結果になるんですよね。今回も①の山は確率5分の1のはずなのに、3回当てているA君がいますし…。

じゃあ、①の山をもっと当たりやすくするには、どうしたらいい?

という質問に二人とも首をひねっていましたが、B君が

「当たり(この場合は1のカード)を別にしておいて、残ったカードをへらして、当たりを戻す」

と言ってくれました。そう、はずれの枚数を減らせば、当たりやすくなります。

(別の解としては、当たりを増やす―例えば2も当たりにする―というのは出てきませんでした)

じゃあ、必ず当たりにするには?という、いじわるな質問もちょっとピンと来なかったようで、全部のカードを当たりにする、当たりのカードだけで山にする、と言ったら、「そんなのつまんないよ~」といわれてしまいました。そう、つまんないね。

そんな感じで、「期待値」までは、いかなかった感じですが、確率の話でした。

最後は、みんなでババ抜きをして終わりました。授業の最初から「ババ抜きしようよ~」といっていたB君は満足そうでした。